XRP(リップル)は2013年にアメリカに本拠を置くリップル社からリリースされた送金スピードが速く、処理コストが安いことを特徴とした暗号資産です。
リップル社は、国ごとに異なっている決済プロトコルをグローバルで統合し、あらゆる「価値」をEメールや情報と同様に安価かつ世界中どこへでも動かせるものにすることを目標に活動しています。

XRP(リップル)とは?
XRP(リップル)とは次のような特徴をもった暗号資産です。

通貨名/通貨単位 | Ripple/XRP |
現在の価格 | 68円(2022年2月現在) |
発行上限 | 1000億枚 |
時価総額ランキング | 6位(2022年2月現在) |
提唱者・開発元 | Ripple,Ink |
公式サイト | https://ripple.com |
時価総額ランキング6位と数ある暗号資産の中では人気のあるコインだといえるでしょう。
マイニングやステーキングを行わないことにより国際送金がスムーズに
暗号資産と言えばブロックチェーン技術ですが、このリップルにはブロックチェーンが使われていません。
リップルでは「XRP Ledger」という独自のシステムが使われています。
このシステムの特徴は暗号資産を承認する仕組みであるマイニングやステーキングが存在しないことです。
マイニングやステーキングは暗号資産の承認に誰でも参加することができますが、膨大な計算や手続きをこなさなければならず、競争によって電気代などのコストも増え承認作業が滞ることもあります。
XRP Ledgerではこうした問題も発生しないため、承認作業もスムーズになり、格安かつ高速での送金が可能となるのです。
中央集権型の暗号資産
通常暗号資産の特徴として、管理者が存在しない「分散型で非中央集権的」なことが挙げられますが、リップルに関しては全く逆です。
他の暗号資産では運営の為の意思決定をコミュニティー全体で行うのに対して、リップルでは運営の為の意思決定は発行元のリップル社だけが行います。
承認作業はXRP Ledgerに承認されたリップル社と提携を結んだ企業や団体だけが行います。
この仕組みによってリップルは迅速に意思決定を行うことができ、ビットコインなどのブロックチェーンと異なり毎秒1500取引を処理できるため、承認作業の滞りがなく、格安で高速の送金が可能となっています。
リップル社は「VISA」と同じ処理能力があると言っています。

1秒間に処理できる件数
リップル・・・・・1500件 / 秒
イーサリアム・・・15件 / 秒
ビットコイン・・・3~6件 / 秒
国際送金に使える
上記のとおり、リップルは中央集権的な暗号資産であり、マイニングなどの作業が必要ないため承認作業がスムーズになり、格安の送金手数料と高速送金が実現できます。
リップルの公式ページでは、その他の主要な仮想通貨との送金時間の比較が掲載されていますが、
他の仮想通貨がどれだけ速くても2分ほどかかる所を、1件あたりわずか4秒と異常なまでのスピードを誇っていることが分かります。
しかも、この高速送金をわずか数十円の手数料で行うことが可能です。
こうしたメリットから、リップルには国際送金の未来を変える力があると注目が集まっているのです。
実際リップルはすでに様々な国の金融機関等と提携をしています。
リップルの提携先
- Bank of England
- Saudi Arabian Monetary Authority
- オリックス銀行
- セブン銀行
- ソニー銀行
- MUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)
- SBIホールディングス
- NAB(National Australia Bank)
- RBC(Royal Bank of Canada)
これはごく1部ですが、リップルの国際送金機能への期待度の高さが分かりますね。
XRP(リップル)の値動きと今後
XRP(リップル)の値動きを見てみましょう。

2020年12月から2022年1月までの1年チョットのリップルの価格推移のチャートです。
2021年の年初は30円ぐらいだった価格が、ビットコインの値上がりとともにぐんぐんねを上げていき、2021年の4月には200円オーバーの高値を付けています。
その後失速して60円台になるもまたしてもビットコインの値上がりとともに値を上げていき、今度は2021年の11月に130円の高値を付けていますね。
その後は2022年にかけて低調が続いています。
短期的な取引でのビットコインとの関係
リップルは特徴でも述べたように国際間での送金に適した暗号資産です。
そのため暗号資産の送金にも使われるため、例えばビットコインをリップルに変えて送金するなどの使われ方をします。
もし他の暗号資産に比べてリップルだけが値上がりしている場合、他の暗号資産をリップルに変えて送金している可能性が考えられます。
つまり他の暗号資産は売られている可能性が高いです。この場合リップルは送金手段として使われるために買われているだけであって、その後リップルも他の暗号資産同様値下がりする可能性があるので気を付けておきましょう。
「ビットコインやイーサリアム値下がりしてるのにリップルだけ値上がりしてる」場合、売り抜けチャンスとも言えますね。
リップルの適正価格はいくら?
直近1年でもかなりの乱高下を見せているリップルですが、適正価格っていくらなんでしょう。
正直これだけボラティリティーが高いといくらが安くていくらが高いかはわかりませんw
5年ぐらいのチャートを見てみましょう。

2018年の1月に瞬間最大風速で400円近くの値を付けていますね。このあたりは仮想通貨バブルと言われているじきでしょうか。
バブルが崩壊した後は長期で低迷しています。一時は20円台にまで落ちてますし、2020年には18円と10円台も付けてますね。
その後コロナ禍の景気対策の金融緩和バブルが始まって2021年に200円オーバーの高値を付けているという感じですね。
20円台まで落ちたら買いだと思いますが、さすがにそこまでは落ちないような気がします。
難しい所ですが、投機目的であれば、60円台になったら打診買いでちょこちょこ買っておいて、なんらかのバブルが来てドーンと上がるのを待つ戦略がいいんじゃないでしょうか?
あくまでも暗号資産の購入は自己責任でお願いします。
リップル裁判の行方に注目
リップルの行方を占ううえで注目しておかなければならないのが「リップル裁判」です。
リップル裁判とは?
2020年12月に、米証券取引委員会(SEC)が米リップル社に対して提訴を一連の裁判を指します。
同委員会は、リップル社に対し『XRPを未登録証券として販売し、1300億円をこえる資金を調達』として提訴を行いました。
これに対しリップル社は『ビットコインやイーサリアムとの比較は重要である』ことや『SECがリップルに対し、有価証券である通知を事前にしてこなかった』などと反論し、
SECに対しXRPが有価証券である証拠の提出を求めています。
SECはリップル社の要求に対し、証拠提出の延期を幾度となく申し出ており、事態は拮抗しています。
このリップル裁判の行方によってリップルの価格は大きく左右されるでしょう。
リップル社側が勝訴すればリップルの価格は大きく上がるでしょうし、負ければリップルの価格は大きく下がる可能性が高いです。
リップル社は2022年には判決が出ると言っていますが、いろいろなスケジュールが延期になっているので、裁判の長期化も予想されています。
リップルホルダーはリップル裁判の行方にも注目しておきましょう。
